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氷屋の倅、パリへ行く...
韓国での女子バスケットボールの世界選手権は、
取材そのものは順調にいったのだが、皆様の期待通り、何もなかった
わけではない(笑)
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帰国前夜のこと。
当時の韓国は戒厳令が敷かれていて、
午後11時にはホテルに戻らなければならなかった。
この時の乗ったタクシーが次から次へ相乗りで乗客を乗せ、
最大4人の乗客が乗った。
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ん?どうなってるんだ?運転手が何か言ってくるのだが、
韓国語のできない僕には全く理解できず、「O.K」と頷くしかなく、
一人だったら20分足らずの目的地なのに回り道をした結果、1時間近くかかり、
かつ料金はメーター分を請求された。さすがに腹がたったので英語と日本語で文句を言ったが、
全く通じず、僕はメータよりも少ない、妥当だと思われる金額を払い車を降りた。
もちろん運転手は何か叫んでいたが、それも通じないので関係なし!(笑)
お互い様だろう!そう思いながらホテルへ戻った。

まあこれから浴びるトラブルの嵐から見れば、これはほんの洗礼みたいなものだが、
これで海外で自分の意見を伝えるのに語学の必要性をハッキリ感じ、
最低でもどこへ行っても喧嘩のできるようになろうと心に誓った(爆)
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小さなトラブルはあったけど、
何とか無事に戒厳令下の韓国での女子バスケットボール世界選手権の取材を終え、
日本に戻ると、初めてのヨーロッパを取材で回るオーダーが入った。
スウェーデン、イタリアを経てスイスを回る単独取材行だった。
憧れのヨーロッパ!ずっと憧れていた映画の舞台。
まさに天にも昇る気分だった…

しかし、その旅の宿の手配やクレデンシャルの申請などを、
自らの手でやる必要があり、当時はまだファックスも普及していないヨーロッパの国もあり、
その頃渋谷にあったKDD(国際電信電話株式会社)に行き、テレックスを関係各所に送った覚えがある。
テレックスって…そう、あの穴の空いた紙テープみたいなものだけど、
今や知らない人の方が圧倒的に多いだろう。
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そして諸々の手配をなんとか済ませ、成田空港でチェックインを済ませ、
キャッシュをトラベラーズチェックに変えようとしたのだが…
100万円の現金をチェックに変えるには全てのチェックにその場でサインをしなければならない…
当時1ドル=200円ぐらいの相場だったと記憶しているが、
約5000ドルで、それを20ドルのチェックに替えると250枚になるのだが、
その全て、一枚ずつにその場でサインをしてください!と窓口のお姉さんに言われるし…
でも盗難にあったりしたらまずい。

チェックインを済ませたとはいえ、時間は気になる。
結局必死でサインを済ませ、ギリギリで機上の人となったのだが、
実はそれまでは日本語のサインをしていたのだが、これを機会ににより速くサインができる、
英文スタイルの自分のサインを考え出したというオチもある。
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初めてのロングフライト。当時はヨーロッパに行くには通称南回りか、
北回りのいわゆるポーラー・ルートしかなかった。
そして当時の主流であったDC8などでは、
航続距離が足りず、直航便の運用は不可能で、何れにしてもどこかを経由するしか無かったのだ。
初めてのアンカレッジ、そして妙に日本語の怪しいおばさんたちの作る「うどん」
どれも今となっては懐かしい思い出だ。

最初の到着地はフランス、パリ。映画のシーンでも最も憧れていた街だ。
実は最初の目的地であるスウェーデンに行くには日本からは直接乗り入れがなく、
どこかヨーロッパの都市を経由しなくてはならない。
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選択肢はロンドン、フランクフルト、そしてパリ…
今回の旅は自分で手配関係を行っているので、
フライトの手配を自分でするのであれば、当たり前のようにパリ経由を選択。
たったの一泊、それもパリには夜着いて、翌日の午前中にはフライトでストックホルム向かう。
12時間足らずの滞在、今なら当たり前のように空港エリアのホテルを取るが、
その当時はどうしてもパリの街並みが見たかったので、わざわざ街中のホテルを手配したのだ。

空港からタクシー、これは結構トラウマになっているので、最初に料金を確認して…
夜のパリ市街地に向かった...
by MICROPARIS | 2016-07-07 00:38 | LIFE
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