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紙の文化
自分は本で育った世代だからというわけではないが、
やはり本に相当な拘りがある。
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小学生の頃、具合が悪く学校を休むと、
共働きだった両親は僕に本と何故かバナナ(時々パイナップルだったりもした)を与え(笑)
布団の中で1日中本を読んでいた思い出がある。
イソップ童話だったり、グリム童話だったりしたが、
実は具合の悪いときの僕の密かな楽しみでもあった(笑)

そして写真家として仕事を始めてからも媒体はずっと紙の本でやってきた。
確かにWEBやネットで写真を見ることはできる...
でもどうしても味気なく、情報としてしか僕には感じられない。
存在感の無い、薄っぺらなデーター。

紙の持つ質感。臭い、重さ、ページを繰る楽しみ、
デジタル化されてスポイルされてしまったこの快感(笑)
確かにデジタルは便利だけど、記憶に残らない気がしてならない。

だから出版業界が不況で、例え思うよに本が売れなくても、
ずっと必死でF1SCENEを継続してきた。
自分自身が写真家だからこそ、紙と印刷に人一倍拘り、
コストよりもクオリティーを選び、
世界中の写真家が自分の写真を載せたいと思えるようなステージを作ってきた。
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日本のスポンサーの撤退、東日本大震災、もう止めようと思ったことも何度もある。
語り尽くせないような多くの困難を乗り越えて、それでも何とか今年も出版を継続できた。
もちろんその影には僕を信頼して、協力をしてくれる素晴らしいパートナー達の存在がある。。
僕が続けたいと言ったら、「判った」の一言で協力を申し出てくれ、
さらに多くのスポンサー候補を紹介してくれた。

そんな素晴らしいパートナーや友人に恵まれて、
つくづく僕は幸せだと思う。
そう、自分のやりたいことを続けて生きていられるなんて最高の贅沢だと思っている!

だけどね、次は僕の出番だと思っているよ、
今度は僕ができることを何でもやってみんなで前に進もうよ。
苦労や困難も悪いことばかりじゃない、
そんな信頼関係が築けたのも多くの苦難が降りかかってきたからかも知れない...
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人の温かさ、優しさに助けられながら僕は生きているんだ。
そう思うと少しだけ人を見る目線が優しくなってきた(笑)
ありがとう!みんな!
だから僕は世界一の写真誌を作ってみせる、
皆の期待に応えることが今の僕の責任でもあるからね。

F1SCENE 2012 YEARBOOK、完成まで後少し!
発売をお楽しみに!
by MICROPARIS | 2013-02-07 03:01 | Etc...
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