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My Life and Photograph...
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少し前の話。
仙台で懐かしい友人と会った。
写真学校時代の同級生だが、昔からその雰囲気は何一つ変わっていない...
ちょっと歳を喰ったかな?(笑)
でもその笑顔は懐かしく、そして何故か昔以上に親近感を覚えた。

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同じ写真を撮るという行為を生業にしていて、
最初は全く違う世界に生きていて、時々奴も頑張ってるなあ、
なんて遠くから見ていた。
僕が車の世界にやってきて同じ業界で仕事をすることになっても、
ほとんど接点はなく、お互いに特別な関心もなかった。
実は彼も同じことを思っていたようで、最近の彼のブログを読んでそれが判った(笑)

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若い頃、写真は仕事で始めたつもりだったので、
実際に仕事以外ではシャッターを切る機会はほぼなかった。
でも彼は学生時代から熱く、好きな車を追いかけていた。
当時の僕にはその情熱が羨ましくもあり、不思議でもあった。

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仕事で撮影を始めたはずの僕だったが、
そんな自分の中で変化が表れたのは、おそらくはパリ生活以降だろうか?
時間ができるとライカをぶら下げ街を歩き回る、気に入った場面に出会うとシャッターを切る。
7年間これの繰り替えし...

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撮った写真を売る訳でもなく、ただ自分が見て楽しんでいた。
そのうちブログを始めると写真を見てくれる人達の反応が楽しくて、
もっと違うパリも見せたい!そう思うようになった。
そして気がつけばパリの写真を夢中になってとている自分がそこにはいた。

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「趣味が仕事になる」これは現実には大変かもしれないが、理想的だしある話。
でも「仕事が趣味になる」というのはどう?
自分が仕事で始めた写真が趣味になるなんて、全く想像もしていなかった。
今思うと赤面するような話だが(笑)、
むしろ若い頃は仕事でシャッターを切っている自分を誇っていたし、
そんな自分に酔っていたのかもしれない…

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その友人が根っからの写真好きなのは間違いない。
写真好きとしての基本とも思われる鉄道写真から入っているしね(笑)
でもその彼に凄い拘りがあることは感じてはいた。
その拘りとは純粋にレースが好きだから、
だからこそお金と引き換えに写真を撮りたくない!そう思っていたようだ。

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そう、彼は趣味を仕事にした男だった。
だからこそ好きなモノ、好きなことだから仕事にしたくない!
そんなジレンマが常にあったようで、気がつけば僕よりも先にF1やレースの世界から去っていた。

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さて、では仕事を趣味にした僕の結末はどうなるのだろうか?
昔は仕事で撮影をしていたから、辛いことや面倒だなと思う場面も多かった。
でも今は、写真を撮るという行為自体が楽しくてしょうがない!
被写体が何でも関係ない、カメラを構えただけで嬉しいのだから(笑)
ミイラ捕りがミイラになった…まさしくそのものか?
だから僕のこれからの人生もきっと幸せなままで、一生を終えるような気もするね。

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ねえタンボ、今の僕にはお前のあの頃の気持が良く判るよ!
「好きだから…」なんだよね!

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仙台から東京に向かう400キロの車中、運転をしながらでずっと考えていた。
いまさらながら写真とは何かと。
記録であり、証拠であり証明でもある。
でもそれ以上の何かがそこには存在する、誰もが見ている風景を切りとるだけなのに、
全く違うコトや違うモノをそこに見いだせる、
100人いれば100通りの解釈が成り立つ曖昧なもの。

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撮る人の心と、見る人の心がどこかで触れ合った瞬間、
それを側で見ていて実感できる快感、
だからこそ僕にとっての写真とはやはり「写心」なのかもしれない。

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どうやらこれから彼と会う機会が増えそうな気がしてきた…
今から始まる友情もいいではないか?
まあお互いに残された時間はそう多くはないけれどね(笑)

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by MICROPARIS | 2011-09-13 22:18 | 写真
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