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5月1日に思う。
中国でのF1を終えて、束の間の休息をとっていると、いつの間にか世の中はGWに突入。
都心の道は空いていて、渋滞の嫌いな僕は少し嬉しいのだけどね...
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そしてGWといえば忘れることのできないイモラの悲劇から20年が経過する。
ラッツエンバーガーとセナの事故は今でも鮮明に思い出せる。
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特にセナの事故はタンブレロの先でスタートから暫く狙っていたので、
記憶も生々しく映像として浮かんでしまうのだが。
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もう?まだ?あれから20年が過ぎるんだ...
しかし今年はちょっと気になることがある。
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昨日、代官山のT-SITEに所用があり蔦屋に立ち寄った。
そしてここは車に関する本の在庫は世界でも有数じゃないか?と思えるほど、
マニアックな品揃えをしている。
当然、この時期になるとアイルトン・セナの本も集められるのだが...
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そして当たり前だが、そこで使用されているセナの写真は全て過去のもの。
それも多くのカメラマンは同じ写真を使い回し、(コレも当たり前のことだが...)
新たな出版物やデジタル媒体として形態を変えて販売している...
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よしんば過去に出した本が売り切れて増刷するのならまだ理解できる。
しかし本当にセナを思い出して欲しいのなら、
今更過去の写真を本にしたり、有料でのコンテンツ販売などするべきではないと僕は考える。
一度公開した写真なら、無料で提供すればいいじゃないか?
何もかも商売に結びつけるその考え方が僕は嫌いだ。
彼らのセナへの思いとはそんなものなんだろうか...
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だから僕はこのブログでもFBでも全ての写真を無償で見せる。
それは過去の財産で食べるような生き方が僕は苦手だからかもしれない。
今更セナで金儲けしようと企んでいる関係者達よ、少しは恥すかしさを感じて欲しい。
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僕は10年前に一度だけセナの写真集を作った、最初で最後という思いを込めての出版だった。
「AYRTON SENNA~The First Decade」という写真集がそれだった。
当時の懐かしいブログから抜粋した記事があるので、気が向いたら読んで欲しい。
これが写真家としての僕の故人に対するリスペクトでもある...
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以下過去のブログより抜粋〜

僕は1994年のその日、その時、その場所にいた...
言葉では何も伝えきれない、
そんな無力感に襲われた記憶しかない。
直後に日本に戻ると、ものすごい数の雑誌社からセナの写真はないか?と連絡が来た。
いわく写真展をやるから、写真集を作るから...
当時の僕には商魂が丸出しのように思え、
その瞬間から僕が持っていたセナの写真は全て封印をした。
そしてその後どんな依頼が来ても一切写真を出す事は無かった。
(当時契約していた出版社が持っていた写真は止むをえず、だったが...)

そして事故から10年を過ぎようとしたある日、こんなことがあった。
きっかけはうちの奥さんの一言だった。
たまたま写真の整理をしていた時に、セナの写真を見つけ出し、
「こんなセナ見た事ない!」「他にも見たい!」と言い出した。
そう、うちの奥さんはアイルトン・セナファンクラブのメンバーだった。
そして「どうしてあなたのセナの写真は雑誌とかイベントで使われないの?」と尋ねられ、
僕は誰にも言わずにいたその理由を初めて彼女に話した。
すると彼女は「皆に見せて欲しい!」
「悲しい事だったけど、こんなセナがいたという事実を残して欲しい」と言った。

実は彼女と知り合ったのはセナの事故より数年後の事だった。
だから僕は彼女がセナが好きな事も後から聞いた話で、
特にセナの事を話題にする事は無かった。
今思えば彼女も触れたくない話題だったのかもしれない。

そして彼女の言葉で僕はセナの写真集を作ることを決断した。
確かに自分だけがセナの写真を持っていても、
それはただの悲しい思い出に過ぎず、
写真家として公開する義務もあると思い、
セナの姉、ビビアーニにコンタクトを取り、趣旨を伝えると、
「是非素晴らしい本を作って欲しい!」と快諾を得られた。

本の中身はうちの奥さんの意見や思いも取り入れ、
Team ZEROの仲間達の素晴らしい写真も加えて、
これが最初で最後のセナの本!という思いで一生懸命作った。

本を作り終えて、イモラのパドックでビビアーニに直接渡した瞬間、
まるで何かの呪縛が解けたかのように凄くホッとした。

奥さんとブラジルのモルンビーにセナのお墓参りに行き、
花を捧げて感謝の気持ちを残した。
お墓参りの帰り道、その時彼女が「F1やめるの?」とポツリと言った、
ドキッとした。実はセナの事故以来、僕はF1に関わっていたけれど、
とりあえず写真は撮っていたけれど、
何となく昔みたく本気で写真を撮っていなかったように思えた。
そして止めようかな?と心の奥底で思った事も事実だった。

僕にできる事の中で、最も得意なのは写真を撮る事、
ならばもう一度、一生懸命写真を撮ってみようか?
セナへの思いを遂げたからか、
僕はまた新たに現場に立ち向かう気持ちを持っていた。
その思いから、ただひたすら夢中で走り続け、
気がつけば新しいF1の本を作るまでに至ってしまった。

長くなったがこれが僕のセナへの供養だと思っている。
そして奥さんがいなければ、
今の写真家としての僕は存在してなかったと思う。
10年間の空白を真摯に見つめ直し、
彼女もセナにちゃんと「さよなら」を言えたことだと思う。

辛い事かもしれないけど、僕たちはセナの生きてきた証をもう一度見なおす事によって、
今自分が生きてることの素晴らしさをあらためて感謝している。

〜ここまで

Adeus!Ayrton, Adeus! Roland...
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by microparis | 2014-04-28 23:55 | F1 | Comments(3)
30冊の歴史、そして31冊目の感動〜10th ANNIVERSARY
昨夜はF1SCENEの10周年の記念パーティーを行った。
といっても関係者だけのささやかで小さなイベントだったが、
この日の為に遠く九州から駆けつけてくれた友人達、
仕事を放置して顔を出してくれたメンバー達。
みんなに改めて感謝!
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2004年、F1SCENEのスタートは順調で「10年?問題無いよ!」
当時の僕には10年は簡単に超えられる時間だと思えた。
だが何かを継続することがこんなにも困難で、
険しい道程だとは実際に走り出してみて思い知ることになる...

そう、地図で見ていた道が実際に走ってみると全く異なるように、
机上で想像していただけなのかもしれない。
時代背景もあったが、地図上では高速道路のはずが一般道路だったり、
峠道のような急勾配や、まるで泥濘のような悪路もあった。

その度、みんなでアイデアを出し合い、何とかクリアしてきた。
だが、それも日本とF1の関係が徐々に希薄になるにつれ、
思った方向に動きがとれなくなり、
時には渡りかけた河の激流に翻弄されながら流されるような、
そんなこともあった...
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何故頑張るか?自分でも不思議なのだが、これといった具体的な目標はただ一つ、
「10年続いたら本物だね...」ある人にそう言われた一言だけだった。
別に見返そうとか、目にものを見せようとか、そんな気持ちは全くなかった。
ただ漠然と、そうかと10年先を目指し進むことしか考えていなかった。

時に全うなルートで進めないのなら、迂回をしてもいい。
あるいはトンネルを掘ってでも進もうと思ったことすらある。
どんな手段でも超えなければならないのがこの10年だった。

勝手な僕の思い込みかもしれない、
そしてその価値や意味も今の僕にとってはどうでもいいことだ。
ただ10年継続できた、それだけで満足しているし、とても誇らしく良い気分だ。

自己満足...
でも何がいけない? 自分が満足できることが最高じゃないのか?
僕は人の縁に恵まれ、ここまでやってきた。
そんな僕に人は言う「運がいいね」と。
そう、「僕は運がいいんだよ!」と平気で返す(笑)

良運でも悪運もいいじゃないか、何もない人生よりは楽しくてエキサイティングだ。
そして僕の願いはただ一つ。
僕に関わった全ての人が、以前よりも例え少しでも幸せな気持ちになってくれたなら、
それで大満足だ。
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次の10年。
この10年を経験しているからどれだけ大変か、よく判っている。
でも敢えて今日僕は皆の前で宣言をした。
「ここからの10年も頑張ります!だから宜しくお願いします!」と。
まだまだ続く僕の旅路の果てには何が待っているのか?
それは僕の想像を絶するようなことかもしれない ...
でもきっとそれすらも楽しんで前に進めるような気がしている。

だから取り敢えず、「これまでの10年間ありがとう!」
そして「これからの10年もよろしく!」
仲間達よ覚悟はいいかな?(笑)
by microparis | 2014-04-27 08:12 | F1 | Comments(6)
変化の先にあるものは...
変わったもの、変わりつつあるもの、変わりゆくべきもの。そして変わらないもの...
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2014年シーズンの開幕から4戦を終えてみて、
あらためてF1はF1だと思った。
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たとえ見かけが格好悪くても、エクゾーストから迫力が感じられなくても。
それでもやはりF1はF1だった...
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コックピットで集中力を高めるドライバー。
そのドライバーに最高のマシンを与えるべくギリギリまでガレージで、
汗とオイルにまみれているメカニック達。
僕が知っているかつてのF1と何も変わっていない。
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例えピットが綺麗になり、コンピューターが導入されようとも、
そこにいる人は以前と何ひとつ変わっていない...
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そして音が寂しくても、見かけが悪くても、燃費も良くラップタイムも速い。
そう、これでは文句のつけうようが無いではないか?(笑)
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もちろん、エンターテイメントとしてのF1のポジションを考えるならば、
もう少し「迫力」を「演出」すべき部分は必要かもしれない。
だが、そこに居る人間模様に惹かれ、写真を撮り続けている僕にとっては、
やはりF1はF1であった。。
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情熱を傾け続ける価値がそこにはある...
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by microparis | 2014-04-23 23:04 | F1 | Comments(5)
感謝、感動そして未来へ!
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僕はずっと夢を見続けている。
50代後半に差し掛かった今でもまだたくさんの夢がある。
実現できた夢、もう少しで手が届きそうな夢、そして遙かな夢。
僕は欲張りなようで、本当にたくさんの夢を持ち続けている(笑)

でも夢ってなんなんだろうと時々思うことがある。
そして不思議なのは、どの夢も勝手に夢として浮かんでくるので、
特別に自分が夢をみようなどと意識をしたことはなかったことだ。
きっと誰もがそうだと思うのだけど、「コレを夢にしよう!」
なんて思うことはないものなんだろう。
自分の好きなこと、やりたいこと、その先にあるものが結果として「夢」なのかもしれない...
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昔、恩師に「自分が僅かな疑いもなく100%信じられたら、その夢は叶う」と言われたことがる。
でも1%の疑いもなく「できる」と言えることって、そんなに多くはない気がする。
思い起こせば何をする時も、いつも心の片隅に小さな疑問符がある気がするけど、
しかし時として「できる」と断言することでその疑問符が消えることがある。
その時の自分はとことん強くなれる、その強さは自分でも驚くほどだけど(笑)

僅かな疑いなく自分を信じ、そしてその為の努力を継続すること、
その繰り返しが夢に近づく唯一の手段なのかもしれない。

僕の一つの大きな「夢」でもあった「F1SCENE」の10周年。
何故10年かというと、創刊当時にある方に言われた「10年続けば本物」という一言、
その一言がトラウマのようにいつも頭の片隅にあった。
だから絶対に10年はやると決めていた。

だが現実は厳しく世の中の状況も悪く、決して簡単にはいかなかった。
昨年何とかその夢を達成できたのだが、それは僕の力だけでは不可能だった。
不思議な人との縁、素晴らしいパートナーや協力者に恵まれた結果だからだ。
ありがたい縁に恵まれ素晴らしい友人達にも巡り会え、
だから幾度となく折れそうになった心を保ち継続できた10年だった。

そして新たな節目に。
今の時代、赤字の本の出版を継続するなんて事業としてはあり得ない。
損得勘定をしたらできないことなのだが、自らが半生を過ごしてきたモータースポーツの世界、
その素晴らしさを伝える必要があると感じていること、そして「本」という存在を継続し継承していくこと。
この2つが僕にとって続ける意味になっている。
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多くの思いを込めた、記念すべき31冊目となる「F1SCENE 2013 YEAR BOOK ~Absolute King ~絶対王者」
フォトグラファーの熱き思いが込められたこの一冊、是非手に取って感じて欲しい。
スイッチオフで消えるデジタルやバーチャルではなく常にそこに実在する本として!

発行:ZEROBORDER
発行日:2014年3月11日
判型:330×250mm(変形B4版)
ページ数:144
価格:5400円(税込、送料無料)

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by microparis | 2014-04-17 22:54 | F1 | Comments(6)