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My Wonderland
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やはりモナコはモナコ。
スタートのポジションが最も影響され、
そしてオーバーテイクの難しいコース。
理解はしていたが、改めてそう思った。
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もちろんコース的に言えばこうなるのだが、
それ以上の何かがモナコには存在する。
1987年から25回以上も通い詰めてまだ見えない答え、
それが再びモナコへと足を向けさせる...
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今年は予選こそ雨が降ったが、それ以外は完璧な碧空。
気温こそ例年よりやや低めだが、
コートダジュールらしい素晴らしい天気に恵まれた週末だった。
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そしてある意味では悲願と言ってもいいメルセデスのモナコでの勝利。
ここ数戦はポールポジションからスタートしても、
ズルズルと後退してしまいポイント獲得が精一杯というのがパターン。
もちろんタイヤや燃費を考えなければ、おそらく最速のマシンだと思われるが、
現実には今はタイヤの耐久レースのようなもの。
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その意味ではオーバーテイクの難しいモナコこそが、
逆に言えばチャンスだった。
そう言えば昨年のモナコでもM・シューマッハがポールを穫ったんだった...
もしもペナルティーでグリッド降格が無かったなら、
もう一度表彰台の真ん中に乗る姿をを撮りたい、
そう願った僕の思いは果たせたのだろうか?そう思うとちょっと悔やまれる。
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またこれまでもタイヤに関する論議は色々となされているが、
もちろん現状のタイヤもこれで面白さはあるのだろうが、
個人的にはやはり速いマシンが速く走れない現実には疑問が残る。
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予選用エンジンや予選用タイヤ、そのワンラップの為にしのぎを削る...
こんな時代のF1から撮り続けているので、やはり今は物足りないのが正直な気持ち。
競技としての面白味よりは、純粋な速さを見せつけて競って欲しいのだが。
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それにしても今年のモナコGPは観客が多かった気がする。
僕の記憶の中でも全席売り切れというのは記憶に無いが、
現実に日曜日の観戦券は売り切れだったようだしね。
なんかF1はヨーロッパのものと、見せつけられたような気がする...
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たとえ日本人ドライバーがいなくても、そして日本のチームが参戦してなくても、
そんなことに関係なくF1グランプリは続いてきたし、きっとこれからも続くだろう。
日本は日本のスタイルで、アメリカはアメリカ的に、
各自が面白さを見いだせばそれでいい。
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永遠に変わらないものなんてきっとこの世には存在しない、
だからF1 だって進化を続けていかなければならない。
例え一時的に方向が間違ったとしても、また進路を戻せばいいではないか。
F1グランプリの放つ不思議な魅力を再確認した今年のモナコGPだった。
by microparis | 2013-05-27 07:38 | F1 | Comments(3)
Blowin' in the Wind
最近レースのPhoto & Text ばかり掲載している気がしてきた...
本来ならこのブログはもっと広域な意味での写真ブログのはずだった。
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そこでモナコGPの休日は、敢えてサーキットに足を向ける事なく、
かつて暮らしていたニースの街を歩いて回ることにした。
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僕がニースに住んでいたのは90年代の前半の3年ほどだった。
1987年に初めてモナコGP撮影の際に初めて立ち寄り、
ニースを一目で気に入ってしまった。
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当時は既にパリに2年ほど住んでいたので、
ニースもいいよなあ程度の思いだったのだが、
当時、オートバイの世界選手権に参戦していた某チームの、
I さんがニースに住んでいて、僕に「ニースはいいよ!ニースに来いよ」
そう背中を押してくれ、いや押されたという方が正しいか?(笑)
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結局3度目のモナコGPにパリから車で来ると、海岸沿いの通称プロム,
正式には「プロムナード・デ・ザングレ(Promenade de Anglais)」を
走りながら最上階のテラス付きのアパルトマンに、
「A Louer(賃貸)」の看板を探して何度も往復したのだった(笑)
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当時は知ってる不動産やも無いし、情報誌を見ても現物を見なくては...
そんな思いもあったので、これが僕にとってはベストな方法だったわけだ。
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幸い3件ほどの物件があり、電話番号を控えておいて後から電話をすることに。
そして一番簡単に英語が通じた不動産やを選択して尋ねる事にして(笑)
望み通りにニースのプロムの最上階のテラス付きの住人になった。
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そしてそこから3シーズン、僕はF1グランプリの全戦を撮影した。
もちろんモナコへも自宅から通い撮影をしていた。
しかし暮らすには環境の良いニースだったが、当時は避けられない問題があった。
それは撮影したフィルムだった。
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当時はフィルムなので撮影して現像、そしてセレクトをするという作業が有り、
さらにそのフィルムを日本の契約しているクライアントに送らなければならず、
どうしてもニースからだと1日余計に時間がかかってしまう。
今ならデジタルなので、インターネット環境さえ有れば問題無いのだけど...
そんな理由でF1人気の上昇と共にスピードを要求されるようになり、
3年間の快適なニース暮らしを止め、再びパリへと戻ることになったのであった。
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久しぶりにニースのプロムを歩き、
強い向かい風の中気がつけば旧市街まで足を伸ばしていた。
旧市街でカメラを構えてみると改めて「あれっ?」と思った。
実はニースを撮影した記憶は僕にはほとんど無い...
3年近くいたけど撮影するのは初めてかもしれない(笑)
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やはり7年を過ごしたパリでライカを通じて写真の魅力を教えられ、
街や人を撮る楽しみを覚えたからだろうか。
それまでは仕事以外の写真にはさほど興味を覚えなかった僕だったが、
ライカとパリが僕に変化を与えてくれたのだろう。
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そして今日初めてファインダー越しに見るニースはとても新鮮だった。
もっと撮っておけばよかったな、そう思ったのも事実だけど、
それと同時に、今だからこそ撮れるのかもしれないと考えたのもまた事実だった。、
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抜けるような碧空の下、風は強く波も高い1日だったが、
その風は僕にはとても心地よく思えた。
撮影を終えると今度は風に吹かれてプロムを歩き、
いつも滞在するアパルトマンに戻った。
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グランプリの期間中のたった1日だけど、素晴らしくリラックスできたし、
自分が何処で何をしたいのか、ぼんやり見えていたものがクリアになり、
さらに明日からの撮影も楽しみになってきた。

P.S
旧市街散策の写真は次の機会に...
by microparis | 2013-05-25 06:55 | 写真 | Comments(7)
The First shot
プロなので基本的には仕事で撮影することが多いのだが、
そんな時にいつも無意識のうちに僕が拘ってしまうことがある。
それが「最初のカット」「The First shot」。
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別に関係ないだろう、そう思う自分も居るのだが、
これはフィルム時代からの習性みたいなもので、デジタルの現代には関係ないのかもしれない。
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つまりフィルム時代は現像をしてその後にセレクトという作業があったのだが、
(もちろんデジタルでも同じ作業はあるのだけど...)
その時に僕らはスリーブで現像をするので、6カット×6列という並びになる。
だからルーペでピントを確認する前に、パッと見た瞬間にビューワー(ライトボックス!懐かしい)
の白色光に透過して見えるカットの並びが気になるし、
特に最初の一枚に何故か拘るのだ(笑)
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そりゃもちろんセレクトしてマウントして、フォルダーに入れるから、
その時に並び方(見せる順番)を考えればいいんだけど、何故かね...
不思議と最初からあった無意識の拘りだったが、
デジタルとなった今だからこそ、最初の一枚という拘りが更に強くなっている気がする。
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写真を見せる、つまり納品する際にも写真をどんな順番でみせるか、
これはプレゼンテーションと同じで誰もが拘ると思うのだけど(えっ?拘らない?)
それを撮影の段階でもやろうという意味の無い(?)行為なのかもしれない。
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もしかしたら見ず知らずの誰かが僕の作品を見る際に、
僕の意図通りに伝わって欲しいという気持の表れかもしれない。
でも反面、僕の意思を無視して勝手に見てくれたらそれはそれで楽しい気分でもある。
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ようは何でもいいのか?(笑)
だけど、「最初のカット」の拘りだけは捨てられない...
というか、無意識に本能のように最初のシャッターチャンスを選んでいるのだから、
これは仕方ないではないか?

時々思うのだが、36枚で1ロールが終わり、フィルム交換をする。
これって意外といい切り替えの瞬間かも知れないとね。
だってデジタルで際限無く撮れたら、そのカットを納得がいくまで狙うし、
自分で見切りを付けられない時にはいいきっかけになる。
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今のレース写真を撮っているカメラマンを見ていると、
フィルム代や現像代を考えなくていいから、好きなだけ思う存分にシャッターを切っている。
当然だけど本数の制限もないしね。
だから本当に幸せだと思うけど、反面どうなのだろうかという気持もある。
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ワンカットに対する拘りの薄さ、そしてマシンガンのように走って来るマシン全てに、
数打ちゃ当たると言わんばかりに連射する。
少なくとも僕のスタイルではないし、好きになれない。
50才をとうに過ぎた親父のつまらん拘りだし、結果が良ければそれでいいのかもしれない。

でもそれはフォトグラファーじゃない、唯のカメラマンだと思うのだけどね。
by MICROPARIS | 2013-05-08 14:51 | 写真 | Comments(4)