<< 船に揺られてボスポラス海峡を... 海峡を越えて...ISTANBUL >>
From 1920...
イスタンブール2日目。
今日は朝から雨、なのでサーキットへ行って用事を済ますと待望のフェリーで街へ戻りました。
ただ、天候が雨は上がり碧空も覗いてはきましたが、あと一息!
なのでフェリーからのベストショットは晴天の明日以降にとっておきます(笑)

From 1920..._c0078779_1585414.jpg


どこへ行ってもダウンタウンや旧市街が好きな僕ですが、
もちろん自身の生まれが東京の下町、浅草だということもかなり影響があると思うのですが、
ともかく山の手よりは下町、新市街よりは旧市街が好きなんです(笑)
街の臭いと喧噪、人がワサワサといる雰囲気が好きなんですね。

From 1920..._c0078779_1594444.jpg


そんな僕が今回わざわざ訪れたレストランがあります。
旧市街のど真ん中、スルタンアフメット、イスタンブールの観光名所でもある、
ブルーモスク、アヤソフィアからも至近のお店なんです。
ガイドブックにも載っている創業1920年という老舗のトルコ料理店です。
普段はガイドブックの類いはあてにしないのですが、
地元の人から勧められたので、ならば!ということに。

From 1920..._c0078779_15102230.jpg


でもわざわざ出向くからには何か?
そうなんです、なにが凄いって創業以来メニューの数が変わっていない、
つまり増えていないのですが、そして問題はその数なんですよ。
メインが2種類、サラダが2種類、デザートが2種類、そしてピラフが1種類。
なんとこれだけなんです!

From 1920..._c0078779_15105929.jpg


B5サイズのメニューを開くと見開きで終わり!
メインはラムのシシカバブーとビーフのミートボールのみ。
そしてサラダはシーズンサラダとそれに豆が付いたもの。
デザートは伝統菓子の極甘スイーツが2品。
(なんか相方のブログのようになってきましたが...笑)

From 1920..._c0078779_1512217.jpg


この潔さ、何でしょうか?
通常だったら、メニューの刷新や新種の開発など考えそうですが、
創業から変わってないというのは、
日本の流行廃りの激しいレストランを見ている僕には、
ある意味で驚異でもあり、実際に食べてみてなるほど!と納得のいく味でもありました。

レストランの中も実に質素で老舗を奢る風情もなく、
周りは明らかに地元の人間ばかりで繁盛してます。
その様子を見ていると、スッと入ってきてメインとサラダ、好みでデザートを注文、
サッと食べて出て行く、何とも気軽な感じです。

どうやらお代わりのメインに更にお代わりのピラフを注文するのは僕らぐらいのようで、
店員も少し飽きれ気味でしたが(笑)
カジュアルで押し付けがましいところもなく、
何よりもその味が今まで食べてきたケバブの類いとは全く違い、
本当に美味しい!そう思えるレストランでした。

From 1920..._c0078779_15142949.jpg


そして食後は当然!店を移動して、
トルコのお茶「チャイ」を頼み水煙草です。
見渡せば周りはオヤジ達ばかり。
皆で水煙草を回し飲みしながら、論議を交わす姿を見ていると、
今や遥か昔、ステテコ姿で団扇に蚊取り線香、
軒先で縁台将棋という昭和の日本が思い出されます。
(年齢と育った環境が判りますね...笑)

From 1920..._c0078779_15114634.jpg


日本で失われつつあるオヤジの権威がこの国では未だに息づいている、
そう思える瞬間でした。
by microparis | 2009-06-05 15:15 | 写真
<< 船に揺られてボスポラス海峡を... 海峡を越えて...ISTANBUL >>